わが子のひきこもり(不登校)回復を目指すとき、必須要素がいくつかございます。
その一つが「頼れる親」であること。
ひきこもり、こころの病気、絶望など…人生の大きな落とし穴に入り込んでしまった時、人間が独力で底から這い上がるのはほぼ不可能です。
親御さんも、骨が折れたら病院へ行って医療の助けを借りたり、大きなトラブルに見舞われたら弁護士さんの助けを借りますよね。そして、助けを求める相手は安心感の持てる「頼れる相手」であり、親身になって話を聴いてくれる人ですよね。
一方で、頼りたい人が“どんなに能力が高くても”…
- 話をちゃんと聞かずに一方的にダメ出しをしたり
- アレコレと横柄な態度を取ったり
- すぐにお金の話をしたり
- リスクばかりを唱えて将来の不安を煽る
そうでなくても、
- 暗い面持ちで言うことがコロコロ変わる
- 質問をすると黙る
- 線が細くて冷たい印象
- 正論で逆に責められている気がする
…そんな相手に助けを求めたい、求め続けたいと思うでしょうか?
ひきこもり状態になった人が外部に支援を求めるのは稀です。そこには色々な理由が考えられますが、中核にあるのは「分かって欲しい、助けて欲しい」のは他人ではなく、他でもない実の親なのです。
親御さんはわが子にとって70億分の1の存在なのですから。
ここで、親御さんにご自分を再点検してみて欲しいのです。
あなたはわが子に、「話をちゃんと聞かずに一方的にダメ出しをしたり、アレコレと横柄な態度を取ったり、すぐにお金の話をしたり、リスクばかりを唱えて将来の不安を煽る…」そんな事をされてませんか?
そして、「暗い面持ちで言うことがコロコロ変わってしまったり、言い返されると黙ったり、不幸感を全面に出していたり、冷たい印象を醸し出していたり、正論で逆に責めていたり…」、そんな事をされてませんでしょうか?
親御さんも困った時、頼れる人を探すときに条件があるはず。
ひきこもっているわが子も人間です。ニーズ(要望)があって当然です。弱っているなら尚更です。
ひきこもっているからこそ、親御さんがしっかりと関わるチャンスです。そして、「頼れる親」となって歩み出せば必ず“わが子のこころは上を向いて行く”ものです。
だからこそ、親御さんの学びが必要なのです。
本日もブログをお読みくださりありがとうございました。
ひきこもり専門の臨床心理士
桝田智彦(ますだ ともひこ)
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