私は親友との死別がなければ臨床心理士を目指すことはまず無かったと改めて思います。
正直に申し上げると命日である春が来るたび、少し鬱ぽくなるのです。
仕事中は集中しているのでクオリティーが落ちる事はありません。
それでも、この時期に私に生じる抑鬱は臨床心理士としての初心を忘れない為にも必要な事なのだと思っております。
人生に絶望したこと、毎晩大酒を飲んで遺書を読んだ1年、無価値感にさいなまれる夜、ひきこもり状態でもう死にたいと思った日々…。
社会的弱者(少なくても私はそう感じた)を経験した自分としては、ひきこもり専門の臨床心理士として『苦しんでいるクライアントさん対して誠実な仕事』をとの思いを心の真ん中に置いております。
親友が他界して17年、彼を想い出さない日はありません。
でも、今の私は「死にたいと」思いません。
愛する息子がおりますし、社会のお役に立てる仕事をさせて頂いている実感がありますので、むしろ『前向きに生き続けたい』と思います。
ちょっと不思議な事を綴りますが、私は恵まれた人生を歩んできた方かと思いますが、決して『運がいい』とは思っては無かったのです。
それが、親友の他界後私の運気は明らかに向上したと感じています。それは何故か?おそらく他界した親友が生きていれば使うはずだった運というモノがあって。彼がソレを私へ託したのだと思うのです。
アンナプルナの山奥で脱水で死にかけた時に日本人看護師がたまたま登山で通りがかり助けてくれたり、30歳以降の大学、大学院、資格テストなどを全て一発で合格できたり、恩師に恵まれたり、仲間に恵まれたり、子宝に恵まれたり…。
勿論、トラブルや昨年直面した信じた人の裏切りに心を引き裂かれた事もあります。
それでも、自分から「強運」とも言えるモノを感じるのです。
私が尊敬する方は『お天道様が見ている』と言って、陰でも手を抜かず、三方よしを実践、全うしていました。
私も『彼が見ている』から、臨床心理士として誠実であることと、三方よしのマインドを大切に仕事をしていこうと思っております。
話は少し変わりますが…
2月にアメリカの第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックス。
彼はスタンドバイミーに出演した金髪の実力派美少年俳優としても有名なリバー・フェニックスの弟さんです。(リバーは23歳で他界)。
⬆︎ホアキン・フェニックスが受賞スピーチで、亡き兄リバーさんが17歳のときに書いた詩「助けに走れば、愛と平和が後からついてくる」を涙ぐみながら紹介したそうです。
この言葉を聴いた時、生前の親友のスタンスそのものだったなと思ったのです。
新型コロナでSCSカウンセリング研究所もどうなるか分かりません。
それでも、「助けに走れば、愛と平和が後からついてくる」と思いながら明日も取り組んで参る所存です。
お天道様の横で親友が見てますから。
本日もブログをお読み下さり、ありがとうございました。
桝田智彦(ますだ ともひこ)
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