あけましておめでとうございます。
ずいぶんご無沙汰なブログとなってしまいました。
実は11月下旬から12月いっぱいまでSCS業務を休職しておりまして。理由は「人生最大レベルの体調不良(*新型コロナではありません)」によるもので、長年の無理が祟ったのかもしれません。
お陰様で1月の仕事始めから復帰しております。それにしても、休職するというのは勇気がいるものですね。
とりわけ、カウンセラーという職は「替えが効かない」と思い込んでいましたので…
- 「担当させて頂いているみなさんにご迷惑をおかけするのではないか?」
- 「あのお宅のあの青年はどうなっているのか?」
- 「心の支えと言ってくださる親御さん達にとって、1ヶ月以上不在にしてしまうのでは支援者としてどうなんだ?」
…などの気がかりと、自分自身の不安が入り混じっておりまして。休職のはじめ3週間はほとんど床で横たわる日々でしたので、罪悪感とも呼べる思いに圧倒されていました。
いつも登壇させていただく講座等で、「逃げる・断るは大切」と言っていた自分が「逃げる・断る」に不安を覚え躊躇するんですから、私もまだまだ未熟者だと思い知った次第です。
他に、休職中感じたこととして「30代からの産業カウンセラー、大学入学、心理学検定、大学院受験、修士論文作成、臨床心理士試験、公認心理師試験、2冊の出版」と激動の15年間を過ごさせて頂いたなぁということです。
人に押し付けることはしませんが、私は「成せばなる。為さねばならぬ」と思うタチでして。
特段、恵まれた才能や知能があるわけではない自分をわかっているので、目標を定めてとにかく努力、ビルドアップするしか”天才や才能のある人には追いつけない”という思いでずっとやって来ました。
この記事を書いていて思いましたが、これは”小学校に抱えたコンプレックス”や”巨大だった父親の影響力”に関係しているかも知れません。とにかくナメられないように、とにかく平均よりも優っていようという思い…これは音楽活動中含め20代後半までは確実にありましたから。
30歳で経験した親友との死別で「人の悲しみは自分の想像を遥か超えた次元で存在する」ことを身に染みて分かった私は、人を決めつけたり、自分の価値観で人を裁いたりすることは一切やめました。やめたのですが、自分に対してのスタンスというのは相変わらずで来てしまったなぁと感じました。
重複しますが、私には自覚できる才能はないのですが、唯一他人様より優っていると思えたのが「集中力」でして。人間の集中力は90分と言われてますが、私はその2倍の持続力はあると思います。
ですので、”成せばならぬ”で集中力を注ぎ込んで来たわけですが、気がつけば3月で47歳。従来のやり方が通用しなくなってきたことを今回思い知った次第です。
このような40歳辺りの「老い・心身の弱体化含めたところ」や、「生きる意味」みたいな所での葛藤を心理学では「中年の危機」「人生の午後」と呼ぶのですが、もれなく私にも訪れたのだと思います。
休職中、稲盛和夫さん(元京セラ社長)、竹田和平さん(元、竹田製菓社長)、河合隼雄さん、神谷美恵子さん、ブロニー・ウェアさんなどの本を読みました。
その中での、私の気づきは「自分はどう生きるか」から「自分はどう死んでいくのか」という転換期にあるということです。
「まだまだ若い。47歳ごときで何を言うのか?」と思われるかも知れませんが、「どう生きて、どう死んでいくのか。」このことを強く意識したのはブロニー・ウェアの「死ぬ瞬間の5つの後悔」読了後でした。
ブロニー曰く、人間が死ぬ瞬間思うのは以下の5つだそうです。
- 「他人の期待に沿うための人生ではなく、自分がやりたいことをやっておけばよかった」
- 「仕事ばかりしなければよかった」
- 「自分の本心を伝えておけばよかった」
- 「友だちと連絡を絶やさないでおけばよかった」
- 「自分を幸せにしてやればよかった」
…自分もこのままだと、「仕事ばかりしなければよかった」・「友だちと連絡を絶やさないでおけばよかった」・「自分を幸せにしてやればよかった」と死ぬ瞬間に思うのではないか?と感じたのが正直なところです。
今回、休職させて頂いて「怖かったけど、勇気を出せば休めるものなのだな」と思いました。そして、改めて(自分を含めた)人間は「…とは言っても、自分だけは無理だろう」と思い込みの世界で生きてしまいがちだと。
そして、人様には「遊びが大切」といいながら、私自身がこの2年間、特段この1年「遊びや趣味をほとんど失っていたこと」にも気がつきました。
昨今の状況から中々外に遊びに出るのは難しいのですが、なんだかんだ言い訳して”今ままでやらなかった運動系”にも本格的に挑戦してみようと思います。
ちなみに休職中に色々と調べましたが、メンタルの維持には適度な運動が最強の対策とのこと。
今年は、ゆるりと人様に迷惑かけながら、家族と自分に優しく、新たなことに挑戦する一年にしてみようと思います。
新たな挑戦については、いざ始めたらご報告させていただきます。
皆様におかれましても、「5つの後悔」のない人生のため、少し足を止めて思いを巡らせてみて頂ければと思います。
私が倒れたことで、ご迷惑やご心配をおかけしてしまった全ての方にこの場を借りてお詫び申し上げます。
本日もブログをお読みくださり、ありがとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
●お知らせ
- 郡山で講演させていただきます。
「ひきこもる理由と回復について」
2021年2月6日(土)福島県郡山市ビッグアイ7階市民プラザ
入場無料:申し込み制
(ZOOMでの参加も可能)
主催:NPO法人キャリア・デザイナーズ
024-973-5667まで。.
. - 増刷のお知らせ
おかげさまで「親から始まるひきこもり回復〜心理学が導く奇跡を起こす5つのプロセス〜」の増刷(第6刷)が決定いたしました。
心より感謝申し上げます。
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