前回につづき、エンカウンター最後の締めくくりをお伝えしようかと思います。
2泊3日の宿泊講座であるエンカウンター。心に訴えかける様々なプログラムを経験された参加者の皆さん。
それぞれに去来した思いを伝えて貰いました。
あるお父さんはSCS謹製ワーク『ひきこもり体験』を経験してみて…
『我が子が感じているであろう感覚を実感できた。これからは、子どもの言うこと、気持ち、伝えてくることを素直に受け取ってみようと思いました』『身に纏っている古いふるい鱗が一粒落ちた…』と語ってくれました。
あるお母さんは『プログラムのお陰で、自分の感じることを言語化したり、イメージすることをもっと意識したりして“心の世界”が広がりました』と。
この“気づき”や“心の世界の広がり”は、ひきこもる我が子に伝わっていくのです。
そして、我が子が自分の人生を恐る恐る見たときに、困難に思える道の道幅が少し広くなっている事に気がつくのです。これは親の変化があるからこそ。
そして、多くの参加者のみなさんに共通して聞かれるのが…
『何しろ、参加者の皆さんの感想の内容が質として高い。皆さんが真剣に取り組んでいるのが分かって心強いです』
『当事者(ひきこもる我が子)に関わる現場にいる親御さんの生の声がなによりも心強い」
…これらの言葉。
「参加者が参加者から学べる」素晴らしさ。
そして、主催者である私達も参加して下さったお母さんやお父さんの言葉から学び、気がつかされるのです。
私は宗教家でもなければ政治家でもないので基本的には心理学的な説明や言葉を重視しますが、それだと伝わっていかないこともままあります。
そんなときに、過去参加者の皆さまが私の心に残して下さった言葉を紹介させて頂いております。
その言葉はどんな理論・説明より、参加者の皆さまに届いている実感があります。
今回改めて、エンカウンターに参加する力のある親御さんは、ある意味でSCSカウンセリング研究所の自慢であり、紡がれる言葉は宝だと思います。
参加者の親御さんの中には、我が子のためとはいえ「嫌々(いやいや)」参加される方もいらっしゃいます。それでも、来てみて良かったと帰られる。
人間は少し負荷をかけると成長する事が心理学で分かってます。先ずは元気がある親御さんの方が成長されると、必ず家庭という世界は変わってきます。
今度は秋にエンカウンター開催予定。
頭の作業である「やり方」だけではなく、腹に落ちた『在り方』が伴う一番の真髄を掴んで、我が子回復に生かして下さると幸いです。
短い様でとても深い時間を経験させて頂きました。
追伸
まさかこの年齢でサインを求めて頂けるとは思いませんでした(笑)。なんだか本当に恐縮です。ありがとうございます。
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桝田智彦(ますだともひこ)
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