1ヶ月に一度はブログを書こうと思っているのですが、中々書けずですいませんです。
中小零細企業に身を置いておりますゆえ、カウンセリング業務に実務、そして子育て優先でおりますと中々時間をとるのが難しい今日この頃。
そんな中、おかげさまで3月でスクールカウンセリングも年度末を迎えまして。
今年度も担当させて頂いた中3不登校生徒さん4名全員が進学を決め、元気に卒業していかれました。
わが子が不登校になると、親御さんは焦り「なんとかしなければ!」と思うものですよね。
そして、とりあえず「我流」でやってみるものですが上手くいかず、本を読まれたり、専門家と言われる人のところに相談にされたりするのがパターンかと思います。
ところが相談しても、多くの場合話は聞いてくれるもアドバイスはなく、あったとしても「様子をみましょう」。
そうなると親御さんは「親子関係が悪化するばかりだけどこれで合っているのだろうか?」「これで、わが子は復学するのだろうか?」「わが子の将来は大丈夫であろうか?」と不安な顔で日々を送ってしまう。
その親の不安や暗い顔を見て、わが子は罪悪感を抱えてしまい、より一層深い不登校状態を送ることになります。
私は「不登校状態からの回復」という言葉を使いますが、「回復=復学・進学選択」ではありません。
大切なのは不登校から「わが子がどのように自分らしく生きるか」「どれだけ楽しい日々を過ごせるか」。
わが子が選んだ不登校を「まず親が全面的に肯定できるか?」。
わが子に「意思を持てる子になって欲しい!」「自分で決めれるようになって欲しい!」と望む一方で、親は自分たちの価値観(キャパシティ)を超えるモノは拒否しがちですよね。
これは言うなればわが子の問題ではなく、親側の問題です。
わが子は自分の意思で(いまのところ)学校に行かないと決めたのです。
「普通に学校へ行って、普通に進学をする」
それはある人にとって素晴らしい体験になりますが、別な人には苦行でしかない場合があります。
わが子が普通から外れた(不登校した)としても、それは平均というマジョリティとは「違う道」を行けば良いだけなのです。
マジョリティが正しいわけではない。
- OECD加盟国で日本の教育予算は最下位
- 先進国で日本だけ「10代の自殺率が拡大している」
- 中学生のなりたい職業1位が会社員…。
- 教員志望者が過去最低
親が中学生だった頃の感覚で現代を生きる中学生生活を見るのは完璧に間違いです。
学習機会にもジェネレーションギャップが存在していると断言できます。
現在の子どもだち(10代)を取り巻く環境(社会情勢)は過去最悪といえるかもしません。
不登校生徒の感じる学校生活の息苦しさは、親の想像をはるか超えると考えた方がセーフティです。
(それで(わが子が)死んでも構わないという親御さんがいらっしゃるならば、私はお話しすることはありません)
苦しさを感じても頑張ってみて、親の期待に応えるべく学校にしがみついてみて、それでも駄目だった結果が不登校なのです。
「頑張れ!」と人はいいますが、それは「頑張りの在庫がある前提」の話であって、ほとんどの不登校生徒さんにその在庫はないのです。
まずは、親がわが子の「在庫切れの頑張り」を認め、わが子が「元気を取り戻すこと」を目指す事が有用です。
不登校回復について、親御さんへ入門アドバイスを申し上げるのであれば、私はこう言います。
わが子が不登校を始めたら「親の正論は一切つつしみ」「我が子にお小遣いをしっかり上げ」「もっと、もっと、わが子を遊ばせましょう(可能な限り一緒に遊びましょう)」。
コツは他にもありますが、とりあえずはこれでOKです。
因みに私が言うアドバイスは全て心理学に基づきますので根拠があります。
こうして毎年(3年間一度も登校しなくても)不登校生徒さん達は元気を取り戻して進学したり、目標を持って卒業されていきます。
どうか、不登校のお子さんの立場で「親がどうしてくれると嬉しいか」考えてみてください。
親が「不登校なんて人生の一部分」と思えたら、回復は始まっていきます。
本日もブログをお読みいただきありがとうございました。
ひきこもり・不登校専門の臨床心理士
桝田智彦(ますだ ともひこ)
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